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2000/05/21 (日) 静かなPCを組むぞ省スペースPCを組み立てたのもつかの間、新たなる課題に挑戦しました。 途中で雨が降ってきたので、さっさと購入だけ済ませて帰ってきました。 購入物
PCの騒音省スペースPCの話は前回のアキバウォーカーに書いたとおりなのですが、ハードディスクが小さいのとCPUが遅いので常用のメインマシンで使うためにはかなりつらいです。 さらに困った問題が出てきました。CPUがかなり熱を持つことです。しばらく使用してリブートすると、起動時にCPUの温度が高すぎるというメッセージが出て起動しません。 BIOS設定画面でチェックすると
を放っています。これでは他の部品に悪影響を与えかねません。しかし、高温の理由は簡単で、CPUの熱対策を一切していないだけなのです。つまり、CPUファンはもちろん、ヒートシンクすらつけない状態で稼動させれば
になってしまうことは容易に想像できることです。 スペック不足と温度問題もあり、他のマシンについているK6-200とCPUファンを取り付け、安定動作を確認後、しばらく使っていました。 NLXケースは小型なので卓上に設置してあります。そこで気づいたのが、
ということです。卓上にあるということは、耳に近い場所にあるのと同義です。騒音はストレスにつながり、健康を害します。 さらにFreeBSDを動作させるということは、
が常識です (マジで?)。深夜および就寝時の騒音は最小限にとどめたいのです。 そして、静かなPCをつくる緊急プロジェクトが発動したのです。 まずはどこから手をつけるかPCの騒音となる大きな要素は
があります。 これらの要素のどれから手をつけるかといえば、HDDです。HDDはもともと増強するつもりでしたし、現在装着されているHDDはかなりうるさかったのがその理由です。 もちろん、ファン類にも着手しますが、楽しみはとっておかないとね。 HDDを静かにするためにHDDを静かにするためには、いくつか方法があります。
HDDをシールドする方法は、SMART DRIVEなどの製品を利用して、HDDそのものを覆ってしまうというものです。絶縁された鉛で覆ってしまう方法や、ビデオのケースに入れる、いわゆるタッパーに入れる、などの方法が考案されています。なかでも、SMART DRIVEはすでに一台持っており、その効果は確認済みです。 しかし、今回のNLXケースではHDDを取り付ける部分が狭く、これらの加工を施す余地はありません。したがって、静かなHDDを選ぶしかありません。 静かなハードディスクを選択するためには、
などの点に留意する必要があります。したがって、大容量、高速を追い求めることは出来ないという事になります。まぁ、今どきのHDDは私にとってどれでも大容量ですが... もちろん、これらの条件を満たしていてもメーカーごと、モデルごとに音にばらつきがあるのは言うまでもありません。さらにロットや生産地によっても微妙に違いがあるそうです。 どのハードディスクにしようかなさて、静かなHDDといえばIBMです。 IBMのHDDを以前購入したときに、その静寂さには感動すら覚えた記憶もあり、世間の評判もIBMのHDDは静かであると認識されているようです。 しかし、二週間ほどアキバを回っていて気づいたのが、
ということです。したがって、5400rpmでプラッタ枚数2のHDDは軒並み売り切れ。在庫がほとんどありません。しかも、やっと見つけた在庫はNECからのOEM品です。NECが悪いというのではないのですが、IBMじゃないという点で購入には至りませんでした。ロットの違いで、音に影響があるくらいですから、メーカーが変われば... 手は出せません。なにしろ、今回は静かでなければ意味が無いのですから。 IBMのHDDが無いので困っていたのですが、PCの無音化を目指すWebページで見つけてしまいました。QuantumのLCTシリーズは静音化を考慮に入れて設計されているというではないですか。 実は、私の中では (Quantum=うるさいHDD) のイメージでした。LCTシリーズが静かだと聞いてもどこか信じられない気持ちで、迷いまくりました。しかし、今回は静かであればすべて許されるわけですし、IBM一辺倒というのもどこか悔しいものです。ここはひとつ、Quantumに挑戦してみようということで、LCT10の20Gbyteモデルを探しました。 えー、ZOAですかぁーAkiba Hotlineで調べてみると、LCT10 の20Gbyteモデルで最安値はZOAです。個人的にはあまり好きではない店なので、できれば他の店で購入しようと、アキバを巡回していました。残念ながら、Akiba Hotlineの情報から状況は変化しておらず、タイムセールにも特価品にもめぐり合うことはできませんでした。 ZOAで買うのはシャクだから、40円だけ高いほかの店で買おうかと決心が固まってきたころ、天候が怪しくなってきました。 案の定、数分後に夕立が来ました。タイミングの悪いことにZOAの近くで雨が降ってきたもんですから、ついついZOAで買ってしまいそうになります。
と自分に精一杯の言い訳をしながらZOAで購入することにしました。 さて、ZOAで最もムカつく可能性のある店員との折衝です。レジ横には、
という意味の張り紙があり、
という怒りがすでに込み上げてきていましたが、気を取り直して対決です。 おれ: すいません。QuantumのLCT10シリーズの20Gbyteのモデルのハードディスクください 店員: はい、少々お待ちください この応酬のあと、店員はやけに困った様子で売り場を右往左往しています。あげくの果てに、端末でなにやら情報を見ている様子。
などとイラついていたところ、なにやら箱を目の前に出してきました。
などと言ってきました。意味がわからず、箱を見てみるとどうやらQuantumのハードディスクをSOFTBANK系列のリテール品として売っているようです。心の底から怪しみましたが、LCT10というシールも貼ってあり、どうやら正しい品のようです。店員が手間取っているのは、リテール品の型番と実際のドライブの型番とが違っていたからのようです。 なんだか納得のいかないまま、ZOAで購入しました。リテールのHDDならそう言えって感じですが、
と思い、家路につきました。 ZOAのリテールHDDリテールのハードディスクなど買ったことが無かったので、深く考えていなかったのですが、いろいろと利点があるようです。
ZOAは初期不良以外の保証は無いので、メーカーの一年保証は非常に大きいといえるでしょう。 インチネジ4本についても、ビギナーにとっては助かるものです。ケーブルやネジ類はたいてい買い忘れるものなので、なかなか気が利いています。 箱入りという点は、運搬時の緩衝材としての要素が大きいです。もちろん箱の中でエアキャップに包まれています。まぁ、それほど壊れることも無いのでしょうが、安心感は高くなるでしょう。 で、ポイントはZOAのHDDが
という点です。リテール品には一年間の保証があるので値段の差をつけずに販売している点を評価することもできますが、
というのはちょっとなぁ、という気がします。 店員の手近にベアドライブがあったから、リテール品が入荷されていても保証無しのベアドライブになる可能性があるわけです。気まぐれで一年保証がついたりつかなかったり。これって、ちょっと納得いきませんねぇ。
ぐらいに考えておけばいいんでしょうか。 静音を考慮したHDDの装着方法さて、実際にHDDを装着するわけですが、ただネジをとめればいいというわけではないようです。 HDDはその構造上振動します。この振動がケースに伝わり、ケース全体が振動して音を立てることがあります。いわゆる共振です。 共振を防ぐためには、HDDを固定する部分にゴムをはさんだり、ケースの結合部分にクッション材を貼り付けて加工するなどの方法がありますが、今回のNLXケースではそれらの対策を行うことはできません。メンドウだし。 結局のところ、
するだけという、なんとも常識的な対策だけ施しました。 本来ならば、HDDの寿命を考慮して放熱性も考えて装着しなければならないのですが、NLXケースではHDDを装着する場所は決め打たれているためその点でも自由度が低くなってしまいます。 実際のところどうだったのか実際のところ、QuantumのLCT10シリーズは非常に静かです。 動作させてみるまでは、静音性については半信半疑だったので、その静かさには驚かされました。さすがに多少の動作音はするものの、SMART DRIVEなしでなんとか耐えられる程度の音しかしないという点で合格点を与えてもよいでしょう。 購入当時は存在しませんでしたが、Quantumから4400rpmのHDDが登場するらしいです。もちろん静音性を重視した製品でLCT10よりもシークタイムなどの性能は劣っていますが、静音性では勝っているそうです。特に家庭で使用されるPCにとって静かであることはひとつの性能であるとHDDメーカが気づいてきているのかもしれません。 今回は
という貴重な教訓を得ることができました。さらに、Western Digitalからもかなり静かなHDDが出ているという情報もあり、静かなHDDに関して
といえるでしょう。まぁ、IBMの次期モデルが出たらどうなるかわかりませんが... そういう意味で、HDDのようなポピュラーなデバイスでもまだまだ競争は続いているのだなぁと感心してしまいますねぇ。 食事
雨による退却を余儀なくされてしまい、何も食べる暇がありませんでした。
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