NetBSD/newsmips (NWS-3470D)

ひょんなことから譲って頂いたSONY NEWS (NWS-3470D) にNetBSD/newsmipsをインストールするまでの記録です。主に、分解の話題が中心だったりして...

分解

譲ってもらった時点ではdiskにNEWS-OSが入っていました。これは永久保存ということで取り外して別のdiskにつけかえてNetBSDを入れようと思いました。

ということで分解です。

外側は本体の側面にある四本のネジを外し、後ろに引くと簡単に外れます。

はずすとこんな感じです。今後は写真の位置関係で上とか下とか記述します。

1

コネクタもチェックしましょう。

1

ディスプレイです。専用コネクタでしょうかね。参考にしたページの写真とは違うのですが、いくつかバージョンがあるのかもしれません。

1

キーボードです。これも専用なのかな。

1

シリアルです。25pinの一般的なコネクタです。

1

SCSIです。アンフェノール50pinでしたっけ。いまではすっかり見かけなくなりました。

1

メインボードをもう少し詳しく見てみましょう。まずは左上から。

中央に四つのLEDがあります。これが電源投入時に点滅しているとNV-RAMの電池切れということになります。

1

写真だとLEDがわかりにくいのでLEDが光っているところ。

1

メモリスロットです。たくさんあります。

1

CPUです。25MHzですね。

1

FPAって書いてありますね。なんでしょう?

浮動小数点演算ユニットだそうです。

1

ドータボードです。キャッシュらしいです。

1

MPUです。Ver2.0cとあります。1991とは古いですね。SONYの名前が入っています。

1

写真の下のほうに写っているのがNV-RAMです。

1

さて、メインボードを外します。メインボードはネジどめされていないので、メインボードを後ろに引き抜けば外れます。

次のような場所があるのでネジどめされているように見えますが、これは金属部分を引っかけるためにあるだけでネジどめされているわけではありません。

1

しかし、ネジどめされていないこともあり、かなり強く固定されています。手で引き抜こうとしても難しいです。

などと日記に書いていたらメールを頂き、ドライバなどでこじ開ける方法を教えてもらいました。

ということで、ドライバでこじってもよさそうな部分を探します。

1

上の写真の部分ならばメインボード側もきょう体側も金属なので問題無さそうです。しかし、ドライバを突っ込むとネジが邪魔になるので念のためゆるめて場所をあけます。

1

で、ドライバを突っ込んでフロントパネル側にグイッとやります。

1

見事に外れました。で、メインボードを抜きとるとこんな感じです。

1

diskはこんな感じ。富士電器ということは今の富士通ということでしょうか?

1

diskはフロントのボードから直接接続されておらず、小さな基盤を経由して接続されています。

1

フロントのボードによってみました。

1

そのボードからつながっている基盤もあります。なんだろう。

教えてもらったところによるとサウンドカードだそうです。

1

電源部です。透明なので中が見えますね。

1

diskはマウンタによって接続されています。マウンタを外すには三本のネジを外す必要があります。

まずは左側です。写真の手前の黒いネジを外します。

1

つぎに右側です。同様に黒いネジを外します。

1

右側の二本目のネジを外します。このネジは黒くなかったですね。ケーブルの下などにかくれているかもしれません。

1

diskを外してみました。いまどきのdiskに比べると基盤にたくさんの部品が搭載されていますね。

1

はずしたあとのコネクタです。

1

さて、diskを交換するわけですが、良く見てみるとマウンタが止められているネジ位置は一般的なネジ位置とは違うところに開けられています。左右どちらもそうなっています。

1

しかたがないので近い場所を一本だけネジどめしてみることにしました。本来ならば、複数のネジできっちりと固定しなければならないですし、設置後のdiskの位置も変わってしまうので良くない処置ではあります。いちおう、左右の写真です。

1

1

いちおうdiskが収まってくれました。このdiskはジャンパでAuto SpinのスイッチがあったのでONにしました。また、ターミネーションもONにしておきました。

教えてもらったところによるとTRMと書かれている基盤がターミネータだろうからターミネーションはOFFが正しそうです。

1

メインボードを戻します。新しいdiskが横から見えますね。

1

緩めたネジを元に戻してあげます。

1

で、外側も戻します。が、どうやらメインボードがしっかり刺さっていないようです。

1

ネジ穴の位置もずれていて気持ちが悪いです。

1

再び外側を外し、メインボードを刺し直します。今回は、きょう体を下に向けて床に置き、上から体重をすこしずつかけながら力を加えました。前回の甘い刺し方をした時とは違い、奥まで届いた手応えがありました。

ぴったりと外側が収まりました。ネジ穴も良い感じです。

1

1

以上で、diskの交換は終了です。

NetBSDのインストール

NWS-3470DはネットワークインタフェースがAUIコネクタなのでMAUを使用しました。

譲ってもらった時点でNV-RAMが切れており、ふつうにpowerボタンを押しただけでは起動しませんでした。

次の手順で起動させます。

  1. powerボタンを押し、離す
  2. 数秒待つ
  3. powerボタンを再び押し、離さずにresetボタンを数秒押し続ける
  4. resetボタンを離し、powerボタンを離す
  5. 起動しROMモニタが立ち上がる (NEWS>プロンプトが出ます)

あらかじめNetBSD/newsmipsのインストールフロッピーを作成しておき、フロッピーを挿入します。

ROMモニタからフロッピーからブートするように指示します。

NEWS> bo fh

時間がかかりますがインストーラが起動するはずです。

で、(I)nstall, (S)hell, (H)altと出るのでSを押してshellを起動します。

diskを初期化します。つまり、disklabel, newfsを行ないます。

diskをmount -t ffs /dev/sd0aなどとして/mntなどにマウントします。

ifconfig le0してネットワークを認識させます。

ネットワーク経由でインストール対象となるファイルを持ってきます (kern-GENERIC.tgz, base.tgz, etc.tgzなどなど)。

paxで展開します。paxの引数にvを与えるとフリーズしてしまうようなのでpax -rzpe -f base.tgzなどとします。

/mnt/dev/MAKEDEVを実行してデバイスを作ります。

diskから起動できるようにinstallbootコマンドを実行します。

# cp /mnt/usr/mdec/boot /mnt
# /mnt/rescue/installboot /dev/rsd0a /mnt/usr/mdec/bootxx /boot

あとはぼちぼち設定すれば何とかなるでしょう。

ちなみにROMモニタからはbo sdでdiskからの起動を実行できます。